カエリ取りについて
「バリなきこと」これはワークに求められる必須条件です。しかし、機械加工のあとには必ずバリが発生します。それは加工技術が進歩した現代においても変わらない、現場においては無視することのできない重要テーマなのです。
バリ取り、カエリ取りとも呼ばれるこの工程にはさまざまな方法があります。それぞれに一長一短がありますが、長い間画期的な技術革新が起こっていません。決定的なバリ取り加工の方法が見つからず、手作業による人海戦術に依存してきた生産現場も多いのではないでしょうか。しかし、手作業によるバリ取りは3Kといわれるほど現場にとって嫌われる作業であり、品質も安定しません。
バリそのものの発生を抑えるために、ワークの材質や形状を見直したり、加工方法を変更したりと様々な対策も行われてきました。それらの対策を講じたうえでバリがどれくらいの大きさでどの方向に出るのかを見極め、適切なバリ取り方法を選択することが品質の安定、生産性の向上の鍵を握ってます。
バリ取りのもうひとつの問題はコストです。ワークのエッジをバリ取りすることは当然のこととされ、そのワークの単価に反映されることはありません、製品の多様化で加工ワークの形状も様々なものが登場し、あらゆる形状のワークに柔軟かつ低コストに対応できるバリ取り方法が求められています。
このようにバリ取りをどうするかは、ワークの品質や安全性だけでなくコストに至るまで様々な要素を左右します。それらすべてを実現するバリ取り機が現場に求められているのです。